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Wednesday, December 25, 2024
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犬の乳腺腫瘍におけるc-kitアイソフォームの発現頻度とその予後の可能性

KITは、発がんに関与するチロシンキナーゼ受容体である。ヒトの様々な腫瘍や犬の血管肉腫(HSA)では、c-kitのエクソン9に4つのアミノ酸(GNSK)が存在するか否かで異なる2つの代替スプライシングされた転写産物が確認されている。しかし、これらのアイソフォームの生物学的機能や臨床的意義は、犬の腫瘍ではまだ解明されていない。今回の研究では、発現プロファイルを検証し、最終的に犬の乳腺腫瘍(CMT)の臨床病理学的因子とc-kitアイソフォームレベルの相関を評価することを目的とした。健常対照犬の正常乳腺(NMG)、CMT、良性および悪性CMT、HSAの犬から得られた196のサンプルにおけるc-kitアイソフォームの発現プロファイルを、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により決定し、リアルタイムPCRにより定量化した。NMGでは2つのアイソフォームの発現量は同等であったが、GNSK-/GNSK+比は7.44倍、8.33倍と急激に増加し、良性および悪性CMTではそれぞれGNSK-アイソフォームが豊富であることがわかった。しかし、悪性度の高いCMT(mCMT)や転移性CMTの犬では、悪性度の低いCMTや非転移性CMTの犬に比べて、GNSK-の発現が有意に減少していた。さらに、GNSK-/GNSK+比が低いmCMTの犬は、高いmCMTの犬に比べて、生存期間の中央値が短かった(899日対1534日)。結論として、2種類のc-kitアイソフォームは、良性・悪性を問わず、HSAとCMTにおいて大きなばらつきを持ってユビキタスに発現している。GNSK-/GNSK+比は、mCMTsを持つ犬の予後の指標となりうる。

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