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Sunday, April 20, 2025
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猫の口腔扁平上皮癌と非腫瘍性粘膜との鑑別のためのDNAメチル化およびTP53変異状態の分析:予備的研究

猫の口腔扁平上皮癌(FOSCC)は、高い局所浸潤性と早期の骨溶解が特徴である。診断が遅れると、治療の効果が大きく制限され、治療関連の罹患率も高くなる。この探索的研究の目的は、FOSCCの組織標本における10の候補遺伝子のメチル化パターンとTP53の変異状態を評価することである。結果は、FOSCC検出用の遺伝子パネルを確立するために、正常な口腔粘膜および口腔炎症性病変と比較した。また、10頭の猫については、スクリーニング目的でこれらの方法の有用性を検討するために、口腔内のブラッシングサンプルを用いて上記の分析を行った。31例のFOSCC、25例の慢性炎症性病変、12例のコントロールが含まれた。TP53変異は、FOSCC(68%)の方が非腫瘍性口腔粘膜(3%;P <.001)よりも有意に高頻度であった。lasso回帰分析に基づき、TP53、FLI1、MiR124-1、KIF1A、MAGEC2を含む段階的なアルゴリズムが提案された。このアルゴリズムにより,FOSCCを94%の感度と100%の特異度で鑑別することができた(精度,97%).しかし,提案したアルゴリズムを10個のブラッシング試料に適用したところ,精度は80%に低下した。これらの結果から、FOSCCでは特定の遺伝子のDNAメチル化が変化しており、TP53変異もかなりの割合で存在することがわかった。このような変化は、猫の正常な口腔粘膜や慢性口内炎ではほとんど見られないことから、猫の口腔癌発生への関与が示唆され、診断用バイオマーカーとしての有用性が示された。FOSCCの早期発見のためのスクリーニング検査の有用性を評価するためには、さらに多くのブラッシングサンプルを用いた研究が必要である。

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