我々は、NK細胞の新生物を持つ犬から得たCNK-89と呼ばれる犬のナチュラルキラー(NK)タイプの細胞株を樹立した。イムノフェノタイピング解析では、CD5、CD8、CD45、CD56、CD79a、NKp46が陽性で、CD3、CD4、CD14、CD20、CD21、CD34、Thy1、IgG、IgM、MHCIIは陰性であった。ポリメラーゼ連鎖反応解析では、CD56、NKG2D、NKp30、NKp44、NKp46、パーフォリンの存在が確認されたが、CD16、Ly49、グランザイムBのmRNAは存在しなかった。CNK-89細胞をIL-2で処理しても、活性化受容体の発現、TNFαおよびIFNγの分泌、細胞傷害活性に変化はなかったが、IL-12を単独で、あるいはIL-15、IL-18、IL-21と組み合わせて処理すると、グランザイムBおよびCD16のmRNA、IFNγの分泌、細胞傷害特性の増加が見られた。