この報告の目的は、6頭の犬における喉頭全摘出の手術手技とその結果について述べることである。喉頭癌は珍しく、難しい臨床問題である。喉頭全摘術は局所的な病変のコントロールが可能であるが、実施されることは稀である。詳細な手順の記述は限られており、同様に患者の転帰に関する情報も限られている。喉頭全摘術を受けた犬について、施設の医療記録を検索した。6頭の犬が確認された。この手術は永久気管切開のみの場合と同様の術後のQOLをもたらした。外科的マージンの状態は6例中5例で評価され、その5例では完全であった。すべての犬は退院まで生存した。合併症はほとんどが永久気管切開に伴う合併症として認識されている気管切開部の閉塞や崩壊に関連していた。患者のQOLは問題なかった。1頭の犬で局所再発が疑われた。縁の状態が不明の症例では再発は認められなかった。