「初期奏効率が高いにもかかわらず、B細胞リンパ腫の犬の一部は、CHOPベースの化学療法への反応性が低く、生存期間が短い。結節性B細胞リンパ腫の犬1404頭を対象に、第1化学療法サイクル中の個々の薬剤に対する反応に基づいて変更された反応ベースCHOP(RBCHOP)プロトコルで治療した。ビンクリスチンとシクロホスファミドによる治療後、3週目に完全奏効(CR)または部分奏効(PR)が得られた犬には、ビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシンを順次投与するRBCHOP1(n=72)が適用された。3週目に検出可能な反応が得られなかった犬は、ドキソルビシンを投与してCRまたはPRになった後、RBCHOP2(n=14)を受けた。この方法では、ドキソルビシンを4回連続投与した後、ビンクリスチンとシクロホスファミドを投与した。3週目に奏効せず、5週目の評価でもドキソルビシンに反応しなかった犬には、レスキュー化学療法(RBCHOP3、n=18)が行われた。無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OST)の中央値は、RBCHOP 1(PFS 210日、OST 354日)とRBCHOP 2(PFS 220日、OST 456日)では同程度であったが、RBCHOP 3(PFS 34日、OST 80.5日、P < 0.001)では有意に短かった。しかし、RBCHOP 2とRBCHOP 3の犬では、診断時にリンパ球増加が認められる確率が高かった(それぞれP = 0.02、0.04)。第1サイクルでの反応に基づいてプロトコルを変更した結果、以前に発表されたCHOPの亜種と同様の毒性プロファイルと結果が得られ、第1治療サイクルで反応しなかった犬の予後は依然として不良であった。