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Friday, December 27, 2024
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好中球対リンパ球比はネコの乳腺癌の独立した予後判定マーカーである

血液中の白血球数とそれに由来する比率は、獣医学におけるいくつかの腫瘍の潜在的な予後マーカーとして記述されている。本研究では、猫の乳腺癌(FMC)の予後因子として、末梢血白血球亜集団および好中球-リンパ球比(NLR)を評価することを目的とした。2017年から2019年にかけてFMCと診断された猫の医療記録をレビューした。猫は、完全にステージングされ、WHOステージI~IIIに分類され、乳房切除術に提出された場合に含まれた。猫は、他の疾患の証拠がある場合は除外した。49匹の猫が対象となった。試験のエンドポイントは,無病期間(DFI)と腫瘍特異的生存期間(TSS)であった。DFIとTSSの中央値はそれぞれ389日と528日であった。単変量解析では、総白血球数(WBC)、好中球数(NEU)、NLRの値が高いことが、両エンドポイントの有意な予後因子として同定された(P < 0.05)。多変量解析では、NLRは依然としてTSSの独立した予後因子であった(P = 0.024)。受信者動作特性曲線解析では、WBCの推定カットオフ値は8.49×109/L(DFIおよびTSS)、NEUの推定カットオフ値は4.62×109/L(DFI)および6.65×109/L(TSS)、NLRの推定カットオフ値は2.46であった。これらのカットオフ値は、DFIおよびTSSにおいて有意な予後因子であった(P < 0.05)。NLRのカットオフ値は、多変量解析においてもDFI(P = 0.032)とTSS(P = 0.043)の独立した予後因子であった。以上の結果から、NLR、NEU、WBCは術前の重要な非侵襲的予後判定マーカーとなりうること、またNLRはFMCの独立した予後判定マーカーであることが示唆された。その臨床的使用を検証するためには、前向きの研究が必要である。

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